hentai-pedia

エロ単語辞典
PV

M男

emuotoko
分類フェチ・嗜好 用例M男向けの店に通った」 「自分は M男だと自覚した」 用法名詞・動詞 ▸ 累計 PV

支配される側に立ちたいと願う男性たち。そこには独自の心理風景と、日本の風俗業が育てた専門領域がある。

M男(えむおとこ)とは、SM 関係において服従役を担う男性、または被支配的快楽を志向する男性を指す日本語固有の呼称である。マゾヒズム(masochism)の頭文字「M」と「男」とを連結した略語的造語で、戦後日本の SM 文化・風俗業界の発展過程で領域固有の役割呼称として定着した経緯を持つ。対義語は「S 男」「S 女」、対をなす隣接語は「M女」である。

概要

M男は、SM ロールにおけるサブミッシブ(submissive)男性に相当する役割呼称である。狭義には合意プレイにおいて服従役を演じる男性、広義には被支配的志向・受動的快楽志向を有する男性一般を指す用語として用いられる。日本語圏では「M」を冠した呼称が「M男」「M女」として性別別に分節されており、英語圏の submissive(性別非依存)とは語彙構造が異なる。

M男向けの専門風俗業態として「M性感」が独立カテゴリを形成しており、女性店員によるソフト SM プレイ・前立腺刺激等を組み合わせた施術を提供する形式が一般化している。当該業態は風俗営業等の規制法令の枠内で運営される。

成人向け作品(漫画・小説・ビデオ)においても、M男は一定の比率で登場するキャラクター類型として確立している。とりわけ女性主導の関係性を主題とする作品群においては、中核的役割として描かれる。

語源

「M男」は、19 世紀末の精神医学者リヒャルト・フォン・クラフト=エビング(Richard von Krafft-Ebing, 1840–1902)が著書『性的精神病理学』(Psychopathia Sexualis, 1886 年)において、オーストリアの作家レオポルト・フォン・ザッヘル=マゾッホ(Leopold von Sacher-Masoch, 1836–1895)の名前から命名した「マゾヒズム」(masochism)の頭文字「M」に、日本語「男」を連結した略語的造語である。

「マゾヒズム」自体は当初、精神医学上の倒錯概念の一として導入された医学用語であった。20 世紀後半の当事者コミュニティの自己定義の動きを経て、現在の国際疾病分類(ICD-11、2018 年)・米国精神医学会診断基準(DSM-5、2013 年)では、合意ある成人間の性的活動は精神疾患に該当しないことが明確化されている。

「M男」「M女」「S 男」「S 女」の四象限的呼称は、戦後日本の SM 雑誌・風俗業界用語として定着した日本固有の語彙である。1960 年代以降の SM 雑誌『奇譚クラブ』(曙書房)誌面における用法を経て、1980 年代以降の風俗業界・成人向け出版において一般化した 要出典

歴史と展開

文学的源流

被支配的快楽を志向する男性キャラクターは、近世以降の世界文学に散在するモチーフであった。レオポルト・フォン・ザッヘル=マゾッホ『毛皮を着たヴィーナス』(1870 年)の主人公は、当該心理を主題とする近代文学の出発点として参照される。

日本においては、江戸期の戯作・春画にも被支配的男性像が散見されるが、固有のジャンルとして自覚的に主題化されるのは 20 世紀以降である。沼正三『家畜人ヤプー』(1956 年連載開始)は、男性主人公の被支配状況を物語の中核に据えた異色作として、当該系譜の極北に位置する。

戦後 SM 文化における定着

日本における M男概念の領域用語としての定着は、1950–60 年代の SM 雑誌『奇譚クラブ』(曙書房)誌面における発達が起点となる。同誌では、女性主導の SM 関係を主題とする小説・写真が発表され、M男 × S女のペアリングを軸とする物語型が確立した。

1970 年代以降の成人向け雑誌・ビデオ媒体では、女性主導の関係性を主題とする一群が独立ジャンルとして発達した。「ミストレス」「お姉様」等の語法が一般化し、M男向けコンテンツの市場が拡大した。

M性感業態の成立

1980 年代以降、東京・大阪を中心とする風俗業界において、男性客に対し女性店員が SM 風プレイを提供する業態が独立カテゴリとして発達した。これが現代のM性感業態の起点である。

同業態は、伝統的な異性間風俗業(ソープランド・デリヘル等)とは異なる、女性側が主導権を持つ関係性を演出する点に特色がある。前立腺刺激・アナル刺激等の身体技法を中核に、軽度の拘束罵倒等の心理的演出を組み合わせる形式が一般化している。

派生形態と関連概念

役割の細分化

M男のうちでも、関係性の深度・実践内容により多様な細分化がある。短期合意プレイにおける役割演技に留まる軽度のケース、長期的な調教関係性を志向する中重度のケース、生活全般における役割関係を志向する高度のケース等、関係の深度はスペクトラムを成す。

隣接概念

「ドM」(極端な M志向)、「寝取られ」(配偶者・恋人の他者との関係を主題とする隣接ジャンル)、「サブミッシブ」(submissive、英語圏 BDSM の対応概念)等が隣接領域を構成する。とりわけ寝取られ志向は、被支配的快楽の一変形として M男志向と部分的に重なる場合があるが、両者は別個の心理構造として理解されることが多い。

「メス化」表現

近年の成人向け作品では、男性キャラクターの被支配的快楽を「メス化」「メス堕ち」等の語で表現する用法が一般化している。これらは生物学的性別とは別の、被支配役割の引受けを比喩的に表す術語として機能している。本項では当該表現がフィクション上の比喩であることを明記する。

文化的言及と現代の用法

成人向け作品における役割

漫画・小説・ビデオ等の成人向け作品では、M男はしばしば物語の主人公・視点人物として登場する。読者・視聴者の自己投影対象としての機能を担う配置が一般的である。とりわけ女性主導の関係性を主題とする「M男向け」と分類される作品群では、視点人物が M男であることが多い。

海外作品との比較

英語圏の femdom(female dominance の略)ジャンルは、女性主導の関係性を主題とする点で日本の M男向け作品と類縁性を持つ。両者ともに合意ある関係性の演出を前提とする一方、文化的文脈・物語文法の細部において差異を有する。

関連項目

参考文献

  1. Richard von Krafft-Ebing 『Psychopathia Sexualis』 Ferdinand Enke (1886)
  2. Leopold von Sacher-Masoch 『毛皮を着たヴィーナス』 (1870)
  3. 団鬼六 『SM の世界』 三笠書房 (1979)
  4. Gloria Brame, William Brame, Jon Jacobs 『Different Loving』 Villard Books (1993)
  5. 世相風俗観察会(編) 『現代風俗史年表』 河出書房新社 (2008)

別名

  • mdan
  • M 男
  • submissive male
  • サブ男性
続けて読まれたエロ単語 Ero Words

足フェチ あしふぇち / ashifuechi

フェチ・嗜好

ASMR えーえすえむあーる / eeesuemuaaru

フェチ・嗜好

バチボコ ばちぼこ / bachiboko

フェチ・嗜好

罵倒 ばとう / batou

フェチ・嗜好

媚薬 びやく / biyaku

フェチ・嗜好