hentai-pedia

PV

女装家

josouka
分類人物 用例「週末だけ女装家として活動している」 「新宿二丁目の女装家コミュニティを訪ねた」 用法名詞・動詞 関連男の娘 / ニューハーフ / 変態 最終更新 ▸ 累計 PV

平日はネクタイを締めて職場に向かう男が、休日にはワンピースを纏いウィッグをつけ、地下鉄に乗って女装家サークルの集会に向かう。歌舞伎の女形(おやま)が舞台で確立した「男が女を演じる」様式美の系譜と、戦後の地下文化が生んだ「男が女として生きる」表現様式と、近年の男の娘サブカルが提示する第三の様式とが、現代日本の女装文化を多層的に構成している。本項目は性自認・性指向の問題ではなく、外見的・所作的な性別越境の表現様式として女装家を扱う。

女装家(じょそうか、英: cross-dresser, drag queen)は、男性として生まれた者が女性的服装・装い・所作を採用する人物の総称である。語は「女装」を「家」(専門家・継承者)の修辞で受ける近代造語で、女装を職能ないし継続的実践として行う者を指す。歌舞伎の女形(おやま)を伝統的源流とし、近代以降は地下文化・サブカルチャー領域での独自発展を経て現代に至る。本項では歌舞伎の女形、近代の女装芸能、戦後の女装サークル、ドラァグクイーン、男の娘ニューハーフトランスジェンダー概念との区別を扱う。

概要と用語の整理

女装家の語は、(1) 性自認(ジェンダー・アイデンティティ)、(2) 性指向(セクシュアル・オリエンテーション)、(3) 表現様式(ジェンダー表現)、の三層のうち、(3) の表現様式の側に焦点を置いた語である。性自認は男性のままで女装する者、性自認は女性で女装する者(トランスジェンダー女性の一形態)、性自認が流動的・非二元的(ノンバイナリー)な者、等の多様な当事者が含まれる。

本項では、「女装家」を表現様式に焦点を置いた包括的呼称として扱い、性自認・性指向に関する語(トランスジェンダー女性、ゲイ、ノンバイナリー等)とは区別して記述する。両者は重なり合うが、概念上区別される異なる軸である。

関連語と概念上の区別

女装家と隣接する概念類型には、以下のものがある。

  • 男の娘: 2000 年代以降の同人・サブカル領域で確立した、男性身体を保持しつつ女性的外見・装いを伴う人物類型。架空のキャラクター・成人当事者の双方を指す。女装家の現代的派生概念の一つ。
  • ニューハーフ: 1980 年代以降の水商売・芸能領域で発生した和製英語。性別適合手術を伴う場合と伴わない場合の両方を含み、商業領域での自己呈示を含意する。
  • トランスジェンダー 女性: 性自認が女性で、出生時に男性として登録された者を指す。性別適合手術の有無は問わない。当事者の自己呼称として現代では最も中立的な語。
  • ドラァグクイーン(drag queen): 米国・欧州の同性愛者文化に起源を持つ、舞台芸術・パフォーマンスとしての女装。誇張的・芸術的な女装表現を職能とする。
  • 女形(おやま): 歌舞伎・能楽等の伝統舞台芸能における女性役を演じる男性役者の専業職。

女装家は、これらの概念群を包括する広義の呼称として機能する場合もあるが、特に成人サブカル領域・女装サークル・ドラァグクイーンの文脈で用いられることが多い。

歴史

歌舞伎の女形

日本における伝統的女装芸能の中核は、歌舞伎の女形(おやま)である。1629 年(寛永 6)、女歌舞伎(出雲阿国一座を起源とする女性主体の歌舞伎)が幕府により禁じられて以降、男性のみで演じる「野郎歌舞伎」が成立した。これに伴い、女性役を専業で演じる「女形」が独立した役者類型として確立した。

代表的女形として、初代瀬川菊之丞(18 世紀前半)、四代目岩井半四郎(18 世紀後半)、初代尾上菊五郎(19 世紀初頭)、五代目坂東玉三郎(20 世紀後半-21 世紀)等が、各時代を代表する芸の到達点を残した。女形は単なる女装ではなく、「女より女らしい女」を芸で構築する独自の様式美を確立し、近代以降の女装表現にも継承的影響を及ぼしている。

近代以降、宝塚歌劇(1914 年創立)が女性のみで男女を演じる対称的形態を成立させた。歌舞伎の女形と宝塚の男役は、近代日本における性別越境的舞台芸術の双璧を成す。

近代の女装芸能

明治・大正・昭和初期の演芸・芸能領域には、女装芸人・女装ダンサー等が継続的に活動した。浅草・新宿・銀座等の盛り場には女装ダンサーが出演する小屋が並び、女装をエンターテインメントとして消費する文化が成立した。

戦後の代表的女装芸人として、美輪明宏(本名・丸山明宏、1935 年生)が長期間にわたって活躍した。同人物は 1957 年に銀座のシャンソン喫茶「銀巴里」でデビューし、自作曲『ヨイトマケの唄』(1965)、演劇活動、テレビ出演等を通じて、戦後日本における女装芸能の代表的継承者として認知されている。同人物は自身を「天上界からの使者」と位置づけ、性別二元論を超越する芸術家としての自己提示を行ってきた。

カルーセル麻紀(1942 年生)は、1973 年にモロッコで性別適合手術を受けた最初期の日本人当事者の一人として知られる。同人物はニューハーフタレントの先駆者として、戦後日本の性別越境文化の中核的人物の一人として活動を継続している。

戦後の女装サークル文化

1950-1960 年代以降、東京・新宿・浅草等の盛り場周辺に、女装愛好家のサークル・バーが地下的に形成された。1970 年代の「エリザベス会館」(三鷹市、女装愛好家のための変身サロン)、各種会員制女装サークル等は、女装家の交流・実践の場として機能した。

女装サークルでは、(1) 化粧・髪型・服装・所作の技術交換、(2) 女装姿での飲食・会話の場の提供、(3) 当事者相互の心理的支援、等の多面的機能が果たされた。これら地下的・準地下的な集まりは、商業的女装文化(ニューハーフ業界)とは区別される、より個人的・趣味的な女装実践の場として独自の文化圏を形成してきた。

新宿二丁目周辺には、女装愛好家向けバー(「JoLi」「ねちらん」等)が複数存在し、現代まで継承的に営業を続けている。

1990 年代-2000 年代: 当事者運動と可視化

1990 年代以降、英語圏のクィア運動・トランスジェンダー権利運動の流入を背景に、女装家・ニューハーフ・トランスジェンダー女性の各概念が当事者文化の内部で次第に整理された。「女装」が表現様式の問題、「トランスジェンダー」が性自認の問題として、概念上区別される枠組が定着した。

2003 年(平成 15)、「性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律」(性同一性障害特例法)が成立し、一定の要件を満たす当事者の戸籍上性別変更が可能となった。同法は表現様式としての女装家ではなく、性自認に基づく当事者を対象とするが、両者の概念整理を制度的に促進する効果も持った。

2010 年代以降: 男の娘文化との接続

2010 年代以降、サブカル領域における男の娘概念の拡大に伴い、女装家と男の娘の概念上の関係が再整理された。男の娘は同人・成人向けゲーム・漫画・アニメの領域で確立した若い女装者の類型を指し、女装家の現代的派生概念の一つとして位置づけられる。

2010 年の雑誌『わぁい!』(一迅社)創刊、各種男の娘オンリーイベントの開催、男の娘専門サロン・撮影会の登場等が進行した。これらは女装家文化の若年層への展開・サブカル化の現象として捉えられる。

派生形態

趣味としての女装家

最も広範な女装家類型は、平日は男性として社会生活を送り、休日・余暇に女装を楽しむ趣味的・私的な実践者である。家庭内・女装サロン・コミュニティ集会・撮影会等が活動の場となる。性自認は男性のままで、女装は表現・遊戯・自己解放としての位置づけを持つ。

商業領域(ニューハーフ・ドラァグクイーン)

商業領域で活動する女装家は、(1) ニューハーフ業界(水商売・成人向け作品)、(2) ドラァグクイーン(舞台芸術・パフォーマンス)、(3) 女装芸能(テレビ・舞台)、の領域で活動する。各領域で求められる芸・技術・自己提示様式は異なるが、いずれも女装を職能として成立させる枠組を持つ。

東京新宿二丁目の「ドラァグクイーン・ショー」、大阪堂山町・京都木屋町等の女装パブ等が、商業領域の女装家の活動拠点となっている。

同人・サブカル領域

男の娘を中心とする同人・サブカル領域の女装家は、若年層を中心とし、(1) コスプレ・撮影会・コミックマーケット等の同人イベントへの参加、(2) SNS・配信プラットフォーム等を通じた個人ブランディング、(3) 男の娘専門サロン・カフェでの活動、等を実践する。

近年は YouTube・TikTok・Twitter 等の SNS を通じた女装家の発信が増加し、若年層への女装文化の波及が顕著である。

受容心理

女装家の動機・心理的背景は多様であり、単一の説明枠組には収まらない。代表的な要素として、(1) 性別越境への美的・知的興味、(2) 異なるジェンダー表現を試みる自己表現としての側面、(3) 性的興奮を伴う場合(autogynephilia、ただしこの概念自体に当事者・研究者からの批判もある)、(4) ジェンダー二元論への批判的・遊戯的距離取り、(5) 共同体への帰属感、等が挙げられる要出典

これらの動機は単独ではなく、当事者ごとに複数の要素が重層的に作用する場合が多い。本項は単一の動機論的説明を採らず、当事者の自己理解の多様性を尊重する立場から記述する。

海外との比較

欧米の女装家文化(cross-dressing culture)は、(1) ドラァグクイーン文化(20 世紀前半に米国で確立、ニューヨーク・ハーレムのドラァグボール等)、(2) トランスヴェスタイト・コミュニティ(私的・趣味的女装愛好家の集まり)、(3) ボールルーム・カルチャー(LGBTQ+ コミュニティ内のドラァグ競演文化)、等の重層構造を持つ。

ドラァグクイーン文化は近年、テレビ番組『RuPaul’s Drag Race』(2009 年-)等を通じて国際的にも広く認知されるに至った。日本のドラァグクイーン文化も、新宿二丁目を中心に独自の展開を見せている。

タイ・フィリピン等の東南アジア諸国では、第三の性(kathoey、バクラ等)の文化的伝統が存在し、女装文化と部分的に交差する。これらの文化は性自認・表現様式・社会的役割の複合体として、各地域固有の歴史的展開を経ている。

倫理的留意

本項は、女装家を性的客体化する記述ではなく、表現様式・文化的実践として記述するものである。女装家を一律にトランスジェンダー当事者として扱うことの誤り(性自認の問題と表現様式の問題の混同)、「女装家」の語が当事者に対して揶揄的に用いられる場面への配慮、女装家文化の地下的歴史への敬意、等が記述上の留意事項を成す。

現実の女装家・トランスジェンダーニューハーフ当事者の存在と尊厳に十分な配慮をもって記述することが、執筆・編集の重要な原則である。

関連項目

参考文献

  1. McLelland, Mark 『Queer Japan from the Pacific War to the Internet Age』 Rowman & Littlefield (2005)
  2. 『ジェンダー越境のサブカルチャー史』 新曜社 (2017)
  3. 『男の娘文化研究』 三才ブックス (2012)
  4. 『美輪明宏ファンブック』 扶桑社 (2014)
  5. 『性同一性障害特例法』 法律 第111号 (2003)

別名

  • 女装家
  • 女装者
  • クロスドレッサー
  • cross-dresser
  • drag queen
  • 男の娘(成人当事者)
続けて読まれたエロ単語 Ero Words

AV男優 えーぶいだんゆう / eebuidanyuu

人物

バイセクシュアル ばいせくしゅある / baisekushuaru

人物

美少女 びしょうじょ / bishoujo

人物

ゲイ げい / gei

人物

芸妓 げいぎ / geigi

人物