hentai-pedia

エロ単語辞典
PV

接吻

seppun
分類体位・行為 用例「おやすみの接吻を交わす」 「結婚式で誓いの接吻をする」 用法名詞 最終更新 ▸ 累計 PV

唇と唇が触れる、それだけの動作だ。だが、この単純な接触こそが、人類が性愛と愛情を区別なく語る最古の作法でもある。

接吻(せっぷん、英: kisskissing)とは、口唇を相手の身体の一部、典型的には相手の口唇・頬・額・手・足等に押し当てる行為の総称である。日本語では「キス」「口づけ(くちづけ)」とも呼ばれる。愛情表現、敬意表明、挨拶、宗教儀礼、そして性愛の前戯。文脈により担う意味は大きく異なる。性愛的文脈における接吻は、相互の口唇を接触させ、舌・唾液の交換を伴うことのある形式が中心であり、本項ではこの形式を主軸に、生理学的基盤、文化人類学的分布、日本における受容史、近代映画における解禁史を扱う。

概要

接吻は、口唇という身体部位を媒介にした相互接触行為であり、行為の形式上の最小単位は「閉じた口唇を他者の身体表面に短時間接触させる動作」だ。性愛的接吻においては、これに開口、舌の挿入、唾液の交換、吸引、咬み付きなどの追加要素が組み合わされる。舌を交えるものは特にディープキス、英語では French kiss と区別される。

接吻の意味論は文脈依存性が極めて強い。同じ口唇接触でも、母が子の額に与えるそれと、恋人同士のそれと、教皇が信徒に与える「平和の接吻」(pax)とでは、社会的記号としての位相がまったく異なる。だからこそ、接吻は文化人類学・記号論・心理学それぞれの領域で独立した研究対象となってきた。

語源

日本語「接吻」は、明治期に作られた漢語訳である。江戸期までの日本語にはこの行為を一語で表す中立的概念語が存在せず、「口吸い」(くちすい)、「口付け」(くちづけ)等の和語、または「呂(ろ)」「呂の字(ろのじ)」などの春画用語が用いられていた。明治 20 年代以降、英語 kiss、独語 Kuss、仏語 baiser 等の翻訳語として「接吻」(接触+吻=口先)が定着した。漢字構成から見て、行為の即物的記述に徹した冷静な訳語だ。

英語 kiss は古英語 cyssan(口づけする)に遡り、ゲルマン祖語 *kussjan- を経て印欧祖語の擬声語起源と推定されている。ラテン語では行為と関係性の差異により osculum(儀礼的・敬意的)、basium(愛情的)、suavium(性愛的)の三語が使い分けられていた。古典古代において、接吻が単一概念ではなく社会的位相に応じた複数概念として把握されていたことを示す好例である。

生理学

神経科学的基盤

口唇は身体表面の中で触覚受容体密度が極めて高い部位だ。大脳皮質の体性感覚野におけるホムンクルス(Penfield のホムンクルス)上で、口唇は手指と並んで著しく拡大した領域を占める。その意味で、接吻は触覚的に最も濃密な相互接触の一つだといえる。

接吻時には、視床下部・下垂体系を介して複数の神経内分泌物質が放出される。とりわけ、オキシトシン(oxytocin、いわゆる「絆ホルモン」)、ドーパミン(報酬系の神経伝達物質)、セロトニン、エンドルフィン等が関与し、これらが愛着形成、情動的結合、ストレス低減に寄与すると考えられている。シェリル・カーシェンバウム(Sheril Kirshenbaum)『The Science of Kissing』(2011)は、接吻のこうした神経内分泌的基盤を一般向けに包括的に紹介した著作として知られる。

MHC 評価仮説

進化生物学・行動生態学の領域では、接吻が配偶者の遺伝的適合性を嗅覚的・味覚的に評価する機構として進化したのではないかとする仮説が提唱されている。主要組織適合遺伝子複合体(Major Histocompatibility Complex、MHC)は免疫機能を司る遺伝子群であり、ヒトを含む脊椎動物では MHC が自身と異なるパートナーを選好する傾向(MHC 異種選好仮説)が観察されている。

クラウス・ヴェデキント(Claus Wedekind)らの「汗付き T シャツ実験」(1995)は、女性が MHC の異なる男性の体臭をより魅力的と評価することを示唆した古典的研究だ。接吻は唾液・呼気を通じ、極めて近距離で相手の生化学的情報を取得する行為である。これらの仮説的枠組みでは、接吻は無意識のうちに行われる遺伝的相性評価の生物学的儀礼として位置付けられる要出典。仮説の段階にとどまる議論であり、実証は途上にある。

唾液交換

口唇接触に舌の挿入を伴う形式では、両者の唾液が交換される。10 秒間の接吻で約 8000 万個の細菌が伝播するとの調査もあり、口腔内常在菌叢の交換・共有が起こる。これがパートナー間の免疫獲得に寄与している可能性も論じられているが、確証には至っていない。

文化人類学

接吻の普遍性をめぐる論争

接吻、とりわけ性愛的接吻は、長らく人類の普遍的行為と見做されてきた。しかし 21 世紀以降の文化人類学的調査は、この前提を退けつつある。ウィリアム・ヤンコウィアク(William R. Jankowiak)らによる 168 文化対象の調査(2015)では、性愛的接吻(romantic-sexual kissing)が確認された文化は全体の 46% にとどまり、過半数の文化圏では性愛的接吻が文化的慣行として定着していなかったと報告されている。

接吻が確認されない、あるいは強い忌避感が観察されている文化圏としては、サハラ以南アフリカの一部狩猟採集社会、アマゾン流域の先住民諸社会、ニューギニア高地の一部社会等が挙げられる。これらの社会では、口唇接触が「他者の唾液を口に入れる」忌避すべき行為として把握されることがあり、性愛的場面では他の身体接触(嗅ぐ、舐める、頬擦り、鼻擦り等)が用いられる。日本でも、近代以前の口唇接触は決して「文明的」な作法ではなかった。

接吻の起源仮説

接吻の進化的起源については複数の仮説が並立している。第一に、母親が乳児に咀嚼した食物を口移しで与える「口移し授乳」(premastication)に行為の原型を求める説。第二に、近距離での嗅覚的情報交換、すなわち相互の体臭・呼気を確認する社会的グルーミング行動の派生とする説。第三に、霊長類における近縁種の唇接触行動(ボノボの抱擁時の口唇接触等)からの系統発生的継承を強調する説。いずれも決定的な実証には至っていない要出典

ウェスターマーク調査

エドワード・ウェスターマーク(Edvard Westermarck)『The History of Human Marriage』(1891)は、接吻が普遍的行為ではないことを早期に指摘した古典的著作だ。彼は世界各地の民族誌資料を渉猟し、口唇接触に代えて鼻擦り(Eskimo kiss と俗称される鼻先接触)、嗅ぐ動作、頬への息吹きかけ等が用いられる文化圏の存在を多数報告した。「キスは普遍的か」という問いを、人類学が真剣に検討する端緒となった研究である。

日本における受容史

前近代

日本において、口唇接触行為そのものは古代から確認されている。『古事記』『日本書紀』の神話叙述には、男女神の口の交わりを示唆する記述が含まれ、平安期の物語文学(『源氏物語』『伊勢物語』等)にも「口を吸う」表現が散見される。江戸期に至ると、春画(浮世絵の一形態)において口唇接触は頻繁に描かれる主題となり、菱川師宣、鈴木春信、葛飾北斎、喜多川歌麿らの作品にしばしば登場する。

ただし、前近代日本における口唇接触は、原則として性愛的場面に限局された私的・閨房的行為であり、公的場面・挨拶場面で用いられることはなかった。この点で、欧州における儀礼的接吻(pax、平和の接吻、君主への忠誠の接吻、社交場での手の甲への接吻等)とは社会的位相を全く異にしていた。

明治期

明治維新以降の西欧文化受容の過程で、接吻は「文明的習俗」として知識人層に紹介された。「接吻」という訳語の定着もこの時期である。しかし日常生活レベルでの普及は限定的で、公衆の面前での接吻は長らく忌避すべき行為とされ続けた。1929 年(昭和 4 年)、東京・上野公園に展示されたロダンの彫刻『接吻』(Le Baiser)が「公序良俗に反する」として一時公開を制限された事件は、明治期から戦前期にかけての日本社会における接吻表象への忌避感を象徴している。

近代文学における言及

谷崎潤一郎(1886–1965)は、その一連の作品で口唇・接吻表象を多用した近代日本文学者の代表格だ。『陰翳礼讃』(1933)では直接の主題ではないものの、日本的美意識と西洋的官能の差異を論じる文脈で、口唇接触に対する文化的距離が示唆されている。『痴人の愛』『春琴抄』等の小説には、より直截な接吻描写が含まれる。

戦後

第二次世界大戦終結後の連合国軍占領下、米国文化の流入とともに接吻はより日常的・公的場面に拡張していった。映画における解禁(後述)もこの時期の象徴的事件である。

近代映画における接吻シーンの解禁史

世界における先行例

世界の映画史における接吻シーンの初例は、1896 年公開の米国短編映画『The May Irwin Kiss』(別名 The Kiss、トーマス・エジソン社製作、ウィリアム・ハイズ監督)とされる。約 18 秒の接吻場面のみで構成された本作は、当時から「公衆道徳に反する」との批判を受け、映画における接吻表象の論争史の出発点となった。

日本における解禁

日本映画では、戦時下の検閲体制において接吻シーンの撮影は事実上禁止されていた。これが解除されたのは敗戦後、連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)の文化政策下においてである。

1946 年(昭和 21 年)5 月 23 日公開の松竹映画『はたちの青春』(佐々木康監督)は、日本映画における接吻シーンの初例として広く認知されている。主演の大坂史郎と幾野道子が交わす接吻場面は、上映当時大きな話題を呼び、新聞紙面で大々的に報じられた。

同時期、大映の『或る夜の接吻』(千葉泰樹監督、同年 5 月 23 日公開)もほぼ同じタイミングで接吻シーンを含む作品として公開されており、両作のいずれが「日本初の接吻映画」かについては映画史研究の中で議論が続いている。いずれにせよ、敗戦からわずか 9 ヶ月、急速な検閲緩和のもとで接吻が映画に解禁された事実は、戦後日本における身体表現の急速な変容を象徴している。

解禁後の展開

接吻シーンの解禁は、その後の日本映画・テレビドラマにおける身体表現の段階的拡張の起点となった。1950 年代の青春映画、1960 年代以降の日活ロマンポルノ(ロマンポルノ)、1970 年代以降のアダルトビデオに至るまで、接吻は性愛表現の基礎単位として確立されていった。

派生形態

接吻は接触部位、形式、主体の組み合わせによって多様な派生形態を持つ。

部位による分類

口唇への接吻(lip kiss)が中心的形式だが、頬への接吻(cheek kiss、欧州の挨拶等)、額への接吻(親愛・庇護の象徴)、手の甲への接吻(hand-kiss、欧州の社交儀礼)、首筋・鎖骨等への接吻(性愛的場面)、性器への接吻(フェラチオ・クンニリングス等の前段階)等が存在する。

形式による分類

軽く触れるのみの「閉口接吻」(closed-mouth kiss)、舌を伴わない「開口接吻」、舌を交えるディープキス/フレンチキス(French kiss)、唾液を相手の口に流し込む「唾液飲ませ」、口唇を吸引する「吸い」等。性愛的文脈では、前戯における接吻はしばしばこれらの形式間を段階的に推移する。

文化的形式

エスキモー風キス(鼻擦り)、ハンガリー風キス(両頬への二度の接吻)、フランス風キス(両頬または三度の接吻)、平和の接吻(pax、キリスト教典礼における信徒間の接吻)など、儀礼化された地域的形式が存在する。

文化的言及

接吻はあらゆる文化領域における普遍的画題だ。絵画ではグスタフ・クリムト『接吻』(Der Kuss、1907–1908)、彫刻ではオーギュスト・ロダン『接吻』(Le Baiser、1882)、映像表現では先述の映画史的諸作品、文学では世界中の恋愛文学・性愛文学が接吻の場面を中核モチーフとして扱ってきた。

サブカルチャー領域においても、接吻は重要な視覚的記号として機能する。少女漫画では「ファーストキス」が物語の決定的瞬間として頻繁に描かれ、成人向け漫画・映像作品ではディープキスが前戯の中心要素として扱われる。とりわけ百合・BL ジャンルでは、接吻場面が性愛表現の到達点として機能することも多い。性器の接触を直接描かずとも、接吻一場面で関係性の変化を語ることができるからだ。

関連項目

参考文献

本項末尾の references セクションを参照。

参考文献

  1. Kirshenbaum, Sheril 『The Science of Kissing: What Our Lips Are Telling Us』 Grand Central Publishing (2011) — 接吻の進化生物学・神経科学的基盤を扱った包括的解説
  2. Blue, Adrianne 『On Kissing: Travels in Search of the Perfect Kiss』 Kodansha Globe (1997) — 接吻の文化史を旅行記の形式でまとめた著作
  3. Jankowiak, William R.; Volsche, Shelly L.; Garcia, Justin R. 『An Ethnology of the Human Kiss』 American Anthropologist (2015) — 168 文化を対象とした接吻の文化分布調査、性愛的接吻が確認された文化は 46% にとどまるとした
  4. Wedekind, Claus; Füri, Sandra 『Major histocompatibility complex and mate choice in humans』 Proceedings of the Royal Society B (1997) — MHC を介した嗅覚的配偶者選択仮説の主要文献
  5. 下川耿史 『日本接吻史』 作品社 (2014) — 日本における接吻の通史的研究
  6. 谷崎潤一郎 『陰翳礼讃』 中央公論社 (1933)
  7. 佐々木康(監督) 『はたちの青春』 松竹 (1946) — 日本映画における接吻シーンの初例とされる作品

別名

  • キス
  • kiss
  • kissing
  • 口づけ
  • くちづけ
人気のエロ単語 Ero Words

性交 せいこう / seikou

体位・行為

ダブル挿入 だぶるそうにゅう / daburusounyuu

体位・行為

同時挿入 どうじそうにゅう / doujisounyuu

体位・行為

童貞喪失 どうていそうしつ / douteisoushitsu

体位・行為

複数プレイ ふくすうぷれい / fukusuupurei

体位・行為